健康のために少食を勧められていた甲田式健康法の甲田先生。
実践しているわけではありませんが、
この本の中にいつも心に留めておかないといけないな、
と思う箇所がありますのでご紹介します。
少食は新たな人類の常識になる という項目の中で、
「食べるということは、動物や植物の命をいただくということです。
そういう意識をもって食べている人が、いまの日本に、いったいどれくらい
おられるでしょうか。大半の人が、まったく意識をしていないでしょう。
そういう人たちにたいして、わたしは『食べられるものの身になってください』と、
いつも問いかけます」
とくに動物にたいしては、その心情を強くもたなければならない、と語気を強めます。
甲田博士は肉食を否定していますが、それは肉の食べ過ぎが体によくないということのほかに、殺生がよくないという理由からです。たとえば、異常蛋白のプリオンが体内から発見され、処分されることが決まった牛たちは、連れて行かれる日の朝、牛舎のなかでいっせいに大声で泣きだすといいます。
ペットブームで犬や猫を家族同様にかわいがる人はすくなくありませんが、そういう人が肉を平気で食べたりします。それが人間というものでしょうが、いかにも残酷ではありませんか。
甲田博士は一般の人にたいして「肉をいっさい食べてはいけない」とはいっていません。
「食べる量を以前よりも減らせば、それだけで健康に役立ちます。そして、殺生のむごさ
にすこしでも思いを馳せていただきたいのです」
甲田博士が提唱している少食は、愛と慈悲の食生活です。
「釈迦もキリストも説かれたのは愛と慈悲で、これが食生活で相当するのは少食です。
動植物の命をいただくということに、愛と慈悲をもつことが必要なのです。
できるだけ、生き物を殺傷しないですむ菜食、少食は愛と慈悲の食生活なのです」
『長生きしたければ朝食は抜きなさい』河出書房新社 東茂由 著 甲田光雄 監修
No comments:
Post a Comment