Tuesday, October 26, 2010

記念日



飼育許可をもらう為に大家さんに送った写真

猫を拾って今日で丸3年。
日本で飼っていた猫マオが死んで、あと10日で丸1年、という日に
駅の駐車場でアイアイ鳴いている子猫を見つけました。
普段ならギリギリの時間に駅に着いて電車に飛び乗っていたのに、
その日に限ってクリーニング屋に寄った為、少し余裕がありました。
そしていつもなら出発ホームに近い3階に車を止めるのに、
そのときは帰ってきたときに近い1階に止めました。
車を降りるとどこからか何かが鳴いている声が聞こえたので
探してみると他の車の下に子猫がいました。
車がたくさん停まっている場所なので、
このままでは轢かれるかもしれない、と抱き上げて
ジャケットの胸元に入れるとゴロゴロ喉を鳴らしました。

そのときに、これはマオの計らいかも!と思いました。
マオが死んでからずっとずっと泣き続け、
もうすぐ1年、その日はどれだけ泣かないといけないのだろう、
と思っていたところにひょっこり現れた子猫。
それも偶然が重なってできた状況の中で。
私があまりにも泣きすぎるから、
きっとマオがしかたなく思って子猫を寄越してくれたのでしょう。

と思いたいとはいえ、
実際は親とはぐれた子かもしれないし、
飼い猫で迷子になったのかもしれない。
辺りを確認しましたがわからなかったので、
とりあえず家に連れ帰り(仕事は遅刻)、
そのまま3年が経ちました。

今でも、親猫がずっと探していたとしたら
悪いことしたな、と心配になることもありますが、
連れ帰ってから気づいたことですが、
かなりお腹を空かせていたし、
下唇もえぐれてない状態だったので、
こうしたのはこの子にとってもきっと正解だった、
と思うようにしています。

なにより私にとっては、
これはマオが仕組んでくれたこと。
あのタイミングであのシチュエーション。
よくわからないけれど、
動物にも霊魂があるように感じました。

名前はマオに響きが似ている“まろ”にしました。

マオはキジトラのメスでした。
まろはサビのメスです。
本当にマオが仕組んでくれたことならば、
マオにそっくりのキジトラの子の方がいかにも、で
わかりやすかったんじゃないか、と思いますが、
マオはもっと他のことまで考えてくれていたのです。
夫のホームステイ先の猫がサビでした。
夫はその猫と仲良しでした。
マオはその辺のこともよくわかって、
夫にも受け入れられやすいようにサビの子を
送ってくれたんじゃないかな。
ほんとマオ+サビ猫ギズモ÷2=まろ、
という風貌なんです。

マオは、特に死ぬ直前、
人間と猫、気持ちも言葉も通じることを教えてくれました。
もういつ死んでもおかしくない状態のとき、
電話で私が帰るまで待ってて、と言ったら
ちゃんと待っていてくれました。
私が帰って2日目に死んでしまいましたが、
その前の晩、もう寝返りも打てないのに、
傍らで脚を伸ばして座っていた私が、
無理だと思いながらも太ももをたたいてここにおいで、と言ったら
最後の力を振り絞って私の太ももの上に来てくれました。
そして死んだ後もちょうどいいタイミングでまろを送ってくれました。

3年記念のプレゼント 開封前の爪とぎの上で

そしてまろは3年間、いろいろな表情や鳴き声、態度で
動物にもどれだけたくさんの感情があるかを教えてくれています。

まろにこれからも元気で長生きして欲しい、
と思う気持ちと同じものを
他の動物たちに対しても持ち続けたいと思います。

2 comments:

  1. まろちゃん、そんないきさつでお家にやってきたんですね。マオちゃんの計らいもありえますね。
    もしかしたら、マオちゃんの生まれ変わりかも。動物が生まれ変わって、またもとの飼い主のところにやって来ると言う話を聞いたことがあります。
    いずれにしても、素敵な出会いですね。

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  2. くにこさん、ありがとうございます。マオがもう一度私と暮らしたいと思って来てくれているならこんなにうれしいことはありません。思い入れがある分、マオのときに比べてかなり甘くなってしまうのが玉に瑕です。

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